映画『糸』菅田将暉と小松菜奈主演あらすじネタバレ。おすすめ動画配信紹介
『糸』は、2020年8月21日公開の日本映画です。監督は瀬々敬久。主演は若者に絶大な人気の菅田将暉と小松菜奈。中島みゆきの曲「糸」を原案としている映画です。
平成元年生まれの男女が13歳で出逢って恋に落ち、それから18年間、互いに歩んで来た道、そして人生の様々な出逢いを経て再会するまでを描き出した、スケールの大きいラブストーリーとなっています。
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映画『糸』あらすじ
高橋漣(菅田将暉)と園田葵(小松菜奈)は、13歳の時に北海道・美瑛の花火大会で出会い、お互い初恋相手になります。漣は、葵がお弁当を作って来てくれたサッカーの試合の日に「葵ちゃんが好きだ」と帰り道で告白し、翌日美瑛の丘で待ち合わせの約束をしていました。
しかし、次の日、葵は美瑛の丘には現れませんでした。夜逃げ同然で行方をくらませてしまって突然会えなくなってしまいました。
葵の友達の後藤弓から札幌にいることを知り、探し出した葵は、母親の恋人から虐待を受け続けており、殴られた跡を隠すために眼帯をしていました。
事情を知った漣は葵を守るために駆け落ちを決行し、列車で函館の近くまで行く。しかし、無人のキャンプ場のロッジで一晩過ごしただけで、翌朝にはあっけなく警察に発見され、二人は引き離されてしまいます。その後、葵は母親に連れられ東京に引っ越ししてしまって蓮とは会えないままになって月日が経ちます。
それから8年後、漣は友人の竹原直樹と弓の結婚式に出席するために上京し葵と再会します。ずっと想っていた葵と会ったのに、漣はお互いの近況とか、たわいもない話しかできませんでした。
会場を去ろうとする葵を漣が追いかけるが、葵は「漣くんに会えてよかった」とだけ言って、交際中のファンドマネージャーの水島大介(斎藤工)の高級車の助手席に乗り込んでいきました。
北海道に骨を埋めるときめた漣と、世界中を飛び回りたい葵は交わることがなく、漣は再会にひそかな期待をした自分に失望し北海道に戻っていきます。
美瑛のチーズ工房で働く漣は、東京から帰った後、同じ職場の先輩の桐野香と付き合い始めることになり、やがて結婚を考えるようになります。
漣は香と入籍するための手続きで、美瑛の町役場に行き、そこで偶然に葵とまた再会します。葵は、母親の生活保護の通知を受けて、美瑛に帰ってきたが、消息がつかめず役場に来ており、函館の伯父の所で、母親が亡くなっていたことを知ります。
葵は東京では、生活費や学費のためにキャバクラで働いており、高木玲子(山本美月)と出会い友人となります。水島ともこの店で出会い、学費や生活の面倒を見てもらっていたが、リーマンショックの影響で水島の事業は破綻し、沖縄に逃げてしまいます。
葵は水島を追いかけて沖縄までやって来て、「今度は私があなたの面倒を見る」と水島に言も、水島は突然、葵の前から消えてしまいます。
葵は玲子から誘われ、シンガポールに行き、ネイルサロンで働き始める。しかし、玲子がお客と揉めて殴られる事件が起こり、店の経営者は玲子を解雇します。
葵は、玲子をかばう形で店を辞め、ネイリストの派遣会社を起業し、玲子と共同経営者になる。「AOI & REI」と名付けた会社は順調に成長していたが、玲子が会社の金を不動産に投資して騙され、銀行から勝手に多額の借金までしてしまい、葵は万策尽きて会社を清算し、日本に帰ることになります。
一方、漣は香から妊娠を告げられるが、その後まもなく腫瘍が見つかったことも告げられます。周囲は子供を諦めることを勧めるが、香は出産を優先し、腫瘍の治療は出産後と決めてしまいます。そして生まれた長女は結と名付けられます。
それから3年、結も3歳まで順調に成長して、家族で幸せに暮らしていました。香は結に「泣いている人や悲しんでいる人がいたら、抱きしめてあげられる人になってね」と言い聞かせる。幸せは長く続かずまもなくガンが再発し、香はなくなります。
その後、漣の作ったフロマージュ・フレが東京のミシュラン三つ星のレストランのシェフに認められました。
そして、平成も最後の日。日本に帰ってきていた葵は、小さいころお世話になった村田節子(倍賞美津子)の家に向かって美瑛に来ました。
節子から「お帰り」と優しい口調で言われて、葵は涙があふれ出します。泣いている葵の背中を結がそっと抱きしめた。「泣いている人がいたら抱きしめてあげなさい」って、いつもお母さんに言われてきたからと話しかける結に葵が「いいお母さんだね」と涙をぬぐいながら答えます。
やがて、帰ってきた漣に結がさっきの女性の話をすると、漣は、その女性が葵であることに気付いて追いかけます。
幾度となくすれ違った2人は再会し結婚することになります。
映画『糸』口コミ
平成元年生まれの2人が10代で出会い令和元年では30代になります。
これまでの多くの恋愛映画では、ひと夏の経験など、ごくごく短い期間が対象だったり、10年だったりしたわけですが、恋愛模様としては、20年以上の大きなスパンの方が面白いのかもしれませんね。
まず、本作は邦画にしては豪華な方で、俳優陣も菅田将暉、小松菜奈、榮倉奈々、成田凌、二階堂ふみ、斎藤工、山本美月、高杉真宙など錚々たるメンバーです。
しかもロケーションも北海道を拠点に、東京や沖縄、そしてシンガポールまで広がっていきます。
さらに、その豪華さに応えるように、瀬々敬久監督の演出も良く、ほぼ言うことのない完成度でした。
一つ一つのエピソードは、どこかで見たことのあるシーンも少なくないですが、軸がしっかりしているので自然と物語に入り込んでいる自分を感じます。
新型コロナ騒動で、令和という時代をそれほど実感できずにいる私たちですが、改めて時代の軸を体感する意味でも、本作の意味は大きいと思います。
要所要所で中島みゆきが作った歌が流れ、少なくとも、私がこれまでに見た「歌をモチーフとした邦画」では、本作が一番出来が良かったです。
中島みゆきのヒット曲「糸」と言えば、「縦の糸はあなた 横の糸はわたし 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるかもしれない」という歌詞が真っ先に出てきます。となると、2人が織りなす布(物語)を連想します。
本作では、織りなす布(物語)が主人公の「2人」だけでは成立しないところに意外性があります。糸と比喩される人は何人も存在し、縦の糸が誰で、横の糸が誰なのかという判断は、本作を見る者に任せる形になっているが、想像以上に後味が良いです。
劇中では、中島みゆき「ファイト!」が度々出てきて、皆んなが励まし合う人間らしいドラマになっています。
番宣でも噂の菅田将暉と小松菜奈は、平成元年生まれの高橋漣と園田葵を演じており、2人の出会いのシーンは特に印象的で、その後、再会するたびに見る者にとっては心が揺らいでいきます。
本作は、平成から令和まで「短いようで長い」スパンで描かれているところも見所で、時間の流れで変わる現実を実感し、終盤で初めて「縦糸と横糸で織りなされた布(物語)」に感動させられます。
葵の前向きである強さと女性らしい引きのシーンを演じた小松菜奈は、少し今までの役柄とは違う分、賞を狙える女優の1人だと感じました。
映画『糸』まとめ
ただの恋愛映画にとどまらず生きるとはなにか、愛とは何かを考えさせられる作品です。中島みゆきさんの「糸」という曲にインスパイアされた作品。ぜひ見てください。